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梅雨時の養生と漢方 ~だるい・むくむなど~
人間は自然界の一員です。
自然界の気候変化は六気 風・寒・湿・暑・燥・火
過剰になると病気になる邪気・・・風邪・寒邪・湿邪・暑邪・燥邪・火邪
湿邪の特徴:むくみ・だるい・めまい・食欲不振・便がゆるい・頭痛・水泡・湿疹
湿邪の原因:
外から・・・雨や湿気が皮膚を通じて体の中に入ってくる。
内から・・・胃腸の機能低下で水分代謝が落ち、余分な水分が滞る
- 対策
生活養生:
・冷たいものは消化力を落とす。37℃で胃の消化酵素は働く。
・常温や温かい飲食を心がける。冷たい物をとる時は熱いみそ汁などと一緒に。
・胃腸の負担になる油っこいものや暴飲暴食は控える。
・運動や入浴で適度に汗をかく。
・過剰な水分は湿邪の原因となるので水分補給は適量を心がける。
食養生:
・温かい食事・食事中は冷たい飲み物を取らない・基本として氷水はやめる。
・余分な水分を取り除き、湿邪を発散させるものをとる。
ハトムギ・キュウリ・もやし・とんぶり(コキア)・緑豆・アズキなど
・芳香化湿の作用で湿邪を発散させ、気を巡らせる
ミカンの皮・茴香(フェンネル)紫蘇など
・甘味・温性の食材で脾胃を養う
山芋・米・大豆製品・蓮の実・インゲンマメ・ジャガイモ・南瓜など
薬膳:ハトムギ入りごはん・緑豆ぜんざい
- 梅雨時の肌養生
カビ・ウイルスなどの生長・繁殖が盛んになる。
自然界の過剰な湿気や暑さ・紫外線が肌に影響を与え、様々な肌トラブルを引き起こす。
中医美容学では「熱邪」「湿邪」「光毒」という。
- 肌の特徴
赤ら顔・ニキビ・水泡・むくみ・浸出・水虫
- 梅雨時、良く使われる漢方薬
・勝湿顆粒:効能:風邪・暑さによる食欲不振・だるさ・下痢
成分:紫蘇・厚朴・陳皮・生姜・ナツメなど
・晶三仙:食べ過ぎた時の消化の手伝い
・温胆湯:不安・不眠で消化不良を起こしている時
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夏の冷え対策3 胃腸の虚弱
*気になる症状
手足の冷え、全身の疲労感、無力感、
食欲不振、お腹の張り、軟便、下痢
胃腸は食べ物から栄養を吸収し、体内の「気」や「血」を
生み出す大切な臓器です。胃腸が元気なら、
身体を温める陽気や血も十分に作られます。
しかし、冷房や冷たい飲食物の摂り過ぎや食事の不摂生などで
胃腸に負担をかけると、胃腸の働きが低下してしまうこともあります。
その結果、体内の陽気や血が十分に作られなくなり、冷えが起きてしまうのです。
このタイプの冷えは、食欲不振や下痢、疲労感といった症状を
伴うことも特徴です。体力が落ちて夏バテもしやすくなるので、
今から胃腸を元気に整えておきましょう。
*食養生
胃腸を温める食材を選び、食事や飲み物も温かいものを。
:しそ、胡椒、生姜、みかんの皮、みょうが、ねぎ、
さんざし、三つ葉、ほうじ茶、日本酒(少量)
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熱中症対策・3 エネルギー不足の気虚
*気になる症状
夏やせ、疲労感、倦怠感、多汗、動悸、息切れ、食欲不振
*改善策
体内の「気」(エネルギー)が暑さで消耗したり、汗と一緒に流出してしまったりすることで、
夏はエネルギーが不足しがちになってしまいます。
これを「気虚(ききょ)」の状態といい、さまざまな不調が現れます。
気を補う大切な役割をしているのは「肺」です。疲れやすさやだるさを感じたら、
早めの就寝で睡眠をたっぷりとり、肺を補って気力、体力を充実させるようにしましょう。
体力不足の疲れやすい状態では、夏の暑さにも負けてしまいます。
また、夏の暑さは長引くことも多いので、秋を健康的に過ごすためにも
夏の間にしっかり対策して元気をつけておきましょう。
*食養生
身体のエネルギーを補う食材を多く摂るようにしましょう。豆腐は加熱したものを:
山芋、大豆、豆腐、湯葉、桃、りんご、うなぎ
中国は「心静自然涼(しんせいしぜんりょう)」ということわざがあります。
「夏の暑さにイライラすると、よけいに暑くなるだけ。
ゆったりとした気持ちでいれば、涼やかに過ごすことができる」と教えています。
すぐに実践するのは難しいかもしれませんが、
暑さにストレスを溜めず、夏を元気に乗り切りましょう。
参考:漢方の知恵袋
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PMS(月経前症候群)対策3・水滞(すいたい)
月経前は、女性ホルモンの一つ、黄体ホルモンの分泌が増える時期です。
黄体ホルモンには、月経の出血などによる栄養不足を防ぐため、
身体に栄養や水分を溜め込もうとする働きがあります。
そのため、月経前になると身体がむくんだり、体重が増えやすくなったりします。
中医学では、こうした不調を、体内に「湿(しつ)」(余分な水分や汚れ)が
停滞している状態と考えます。
湿の停滞を招きやすいのは、水分代謝を担う胃腸の働きが弱くなっているタイプ。
胃腸不調を感じやすい人は、日頃から胃腸をケアして
健やかに保つよう心がけましょう。
むくみなどを感じる時は、体内の余分な水分をすっきり取り除くことが大切です。
*気になる症状
・月経前の主な症状:むくみやすい、太りやすい
・その他:痰が多い、吐き気、食欲不振、頭痛、めまい、尿が少ない、
軟便、舌の苔がべたつく
*食養生
利水作用のあるもの:
きゅうり、すいか、冬瓜、はと麦、緑豆、小豆、もやし、春雨 など
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ストレス対策3 気虚(ききょ):倦怠感、冷え
体内の「気」は、心身の元気を保つエネルギー源。
“臓器の働きをサポートする”、“身体を温める”、
“病気を防ぐ”といった役割があり、気力や精神力の源でもあります。
そのため、食事の不摂生や病気の消耗、胃腸不調などが原因で
体内の気が不足すると、心身ともに元気のない状態に。
結果、ストレスへの対応力も弱くなり、ダメージを受けやすくなってしまうのです。
気は胃腸が消化吸収する栄養から生み出されるため、
気になる症状がある人は、まず胃腸の働きを良くする心がけを。
しっかり食事を摂って気を十分に養い、ストレスに負けない、
元気な身体をつくりましょう。
*気になる症状
気力がない、倦怠感が強い、元気がない、ストレスに弱い、
息切れ、疲れやすい、食欲不振、冷え性、朝が起きにくい、
朝からだるい、声が弱い、舌の色が淡く肥大気味
*食養生
豆腐、湯葉などの大豆製品、米、小麦、いんげん豆、
豚肉、牛肉、羊肉、かぼちゃ、じゃがいも、
山芋、くるみ、栗 など
*暮らしの養生
・“春は早起き”が基本。遅く寝た翌日も、朝は早起きを心がけましょう。
・散歩に出かけるなど適度な運動を。太陽の光を浴びましょう。
・深い深呼吸をしましょう。イライラを鎮める効果があります。
・ジャスミンティーや菊花茶で気持ちをリラックスさせましょう。
・良質な睡眠をとりましょう。
・身体の疲労もストレスの大敵。ゆとりを持って過ごすよう心がけて。
・ “笑う”ことを意識して。楽しいおしゃべりもストレス発散につながります。